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久々に作りました‐その1


EVR-323XX 左右独立バッテリードライブEVR
EVR-323XX 左右独立バッテリードライブEVR

 前作のバッテリードライブEVRを作ったときから、バッテリーを左右独立にする構想はありました。ところが、いろいろとあり、完成までに2年近くもかかってしまいました。


 まずショックだったのは、ASCキャパシタが製造終了になったことです。TRW-35 として世に出てから60年以上、ロングライフを保ち続けてきたメタライズド・ポリプロピレン・キャパシタでした。しかし、今の時代には、容量あたりの体積があまりにも大きい。製造終了も致し方ないのでしょう。


上:TRW-35, ASCマークも入っているので、TRWがASCに買収された頃のもの。中:ASCとなってX335と型名が変わっている。下:晩年のモノ。インクジェットプリンタでマーキングされていて安っぽい。
上:TRW-35, ASCマークも入っているので、TRWがASCに買収された頃のもの。中:ASCとなってX335と型名が変わっている。下:晩年のモノ。インクジェットプリンタでマーキングされていて安っぽい。

 さらに、MUSES 05も製造終了になってしまいました。それにしても、あまりにもライフが短すぎます。TRW-35 の1/10にも満たないのですから。どれほど音のよいオペアンプであっても、入手できなければ絵に描いた餅。ただ、ホームページには再発売が予告されています。1日も早い復活を待ち望んでいます。


 でも、それよりも、バイポーラ入力の MUSES を作ってくれないかなあ。

 オーディオ回路マニアにはFET信者がいるのですが、「ゲート電流が流れない = 音がよい」なんて意味不明ですよね。恩師が「頭の悪い奴に限って、一つのことだけですべてを説明しようとする」と言っていましたが、まさにその通りだと思います。さらには、「FETは三極管特性だから・・・」というのもありましたが、半導体と真空管の音の違いさえも無視して、特性だけで説明しようなんて無理ですよ。

 MUSES 02とMUSES 01を例に出すまでもなく、概してFETよりもバイポーラ入力の方が弦楽器を柔らかに再生してくれるように感じます。それにしても、MUSES 01と02も、そして03までも廃品種です。悲しい。


 さて、本作のEVRにも、いろいろと足踏みがありました。まずは、パネルから。


 前作で使ったタカチの四角いケースはデザイン的に好みではありません。かといって、その前まで使っていた角の丸いケースは、パネルがペラペラで安っぽい。パネル厚はたったの1.5 t です。ここは最低でも 3 t、できることなら 5 t は欲しい。せっかく加工機を持っているのだから 10 t にしてやろう。そう欲張ったために、時間を要してしまいました。


 ところで、パネルを固定するとしても、フロント面にネジを出したくはありません。では、どうするか。5 t の厚みがあれば、裏側からネジを切って固定できます。ただ、加工には注意が必要です。下穴の深さはドリルの先端が 4 mm に達するまでとして、タップは先端が尖っていないものを使います。そうしないと、表面にポツッと吹き出物がでることがあります。その点、10 t なら安心です。


 問題は、ネジでどこに固定するか。

 タカチ電機のUCケースは、フロントとリアのパネルを上下のカバーで挟み込む構造となっています。挟み込み用の溝は、パネルよりもわずかに広くなっていますので、どうしてもパネルはガタつきます。

 でも、これを逆手に取ります。この元々のパネルを溝に入れて、内側より10  t パネルをネジ止めします。溝を使って挟み込む構造です。


フロントパネルの固定
フロントパネルの固定

 10 t パネルの裏側外周は、上下のカバーを合わせられるように 1.1 mm 削ってあります。そうすると、元々のパネルとの間には 3.9 mm の隙間が空くはずです。その隙間に 3.5 mm のジュラコンスペーサを入れてM3のキャップスクリューで締め付る算段です。なお、ここをキャップスクリューとしたのは、ボールポイントの六角レンチを使えば斜めからでも締め付けられるからです。


フロントパネルの固定(サイドから)
フロントパネルの固定(サイドから)

 組み立てると、ピタリと収まりました。ただし、上側のキャップスクリューを締め付けると、上カバーが入らなくなってしまいます。ですので、上側は微妙にゆるくしてあります。


 苦労はしましたが、なかなかに格好よく仕上がったと思っています。

EVR-323XX
EVR-323XX

 できあがる前に、パネル加工に失敗しているのですが…。そのお話は次回に。


加工に失敗したパネル。いろいろとステッカーをテストしているが、これもことごとく失敗
加工に失敗したパネル。いろいろとステッカーをテストしているが、これもことごとく失敗



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